入学式式辞

式 辞

 

早くに咲き始めた桜の花は、美しい姿で、皆さんの入学をお祝いしています。

春の躍動を感じる今日の佳き日に、PTA会長 伊藤 彰康 様のご臨席を賜り、保護者の皆様とともに、愛知県立犬山南高等学校第四十三回入学式を挙行できますこと、教職員一同、大きな喜びとするところでございます。

ただいま入学を許可した百五十四名の新入生の皆さん、入学おめでとう。皆さんの入学を,心から歓迎します。

義務教育を終えて、高等学校の入学式に臨んでいる皆さんは、これからどのような生活が始まるのか、夢や希望だけではなく、不安も抱いていることと思います。そうした、言葉では何とも表現できない気持ちを忘れることなく、むしろ、それを出発点として、自らの力で、新たな歩みを進めてください。

今から二千四百年程前、古代ギリシアで活躍したソクラテスという人物がいます。大昔の人ですが、現代に生きる私たちが、これからの人生に活かしていける、大切なメッセージを残しています。

それは「私は、人生で大切なことを、何も分かっていないのだ」ということです。人間は、ただ生きていくのではなく、よりよい人生を送っていきたいと思う。しかし、そのためにはどうしたらよいのか、そもそもよいとは、どういうことか、おそらく、深く考えたことがありません。だからこそ、ソクラテスは、私たちに、自分で、そしてみんなで考えていこうと言うのです。

本校の校訓は「向上と内省」です。この校訓は、今の自分が、どんな状態にあるのか理解すること、そのもとで、どんな自分になりたいのかをよく考えることです。大昔、ソクラテスが伝えたかったこととつながっていきます。

皆さんは、高校生としての第一歩を踏み出した今、ぜひ、「分かっていない自分」をスタート地点として、新しい自分を作り上げる努力をしてください。

保護者の皆様に一言ごあいさつ申し上げます。お子様のご入学、心からお祝い申し上げます。私ども教職員は、お子様が充実した高校生活を送り、心身ともに健やかに成長していけるよう、そして保護者や地域の皆様の御期待にお応えできるよう、一丸となって教育活動に取り組んでまいります。しかし、お子様が自立できるようになるためには、保護者の皆様のお力添えが必要です。なにとぞ、本校の教育活動にご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

最後に、新入生の皆さんが、本校での生活をとおして、大きく成長することを心から期待して、式辞といたします。

 

令和二年四月六日

愛知県立犬山南高等学校長  森 也寸司